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2019/05/19

経産省×Code for Japan主催のイベント「経産省と本気でアジャイル開発をやってみた!制度ナビPJで見えたGovTechのリアルと未来」に参加してきました

昨日は、このまえ投稿した経産省×Code for JapanのGovTechイベントに行ってきました。
イベント開始時点の様子はこんなかんじ。かなり沢山の方が参加されていました。



プログラムはこんな流れでした。

1.Code for Japan紹介(Code for Japan代表理事 関 治之さん)
2.経産省DXの取り組み(経済産業省情報プロジェクト室 室長補佐 吉田 泰己さん)
3.制度ナビPJ紹介&デモンストレーション(経済産業省中小企業庁 松原 匠さん)
4.民間から見た行政のサービス開発(ギルドワークス株式会社 代表取締役 市谷 聡啓さん)
5.民間による行政サービスのアジャイル開発(株式会社グラファー 代表取締役 石井 大地さん)

1.Code for Japan紹介(Code for Japan代表理事 関 治之さん)

・モチベーション
行政内のアジャイル開発の実践知を広く伝えることで多くのチャレンジが生まれて欲しい

・CFJとは?
https://www.code4japan.org/
データアカデミー(行政のデータリテラシー向上)とアジャイル開発推進に取り組んでいる

・なぜ行政でアジャイルが必要か?
✓最初から完璧な仕様はかけない
✓プロジェクト失敗リスク大
✓プロセスのモジュール化とアジリティの獲得


1.5.スマート公共サービス官民協議会から(New Stories代表 太田直樹さん)

・未来投資会議 産官協議会
政府の基本戦略の出発点であり、将来成長に資する分野投資についての大枠を決めている。
なぜGovTechが重要か→http://kozatori7.hatenablog.com/entry/2019/04/17/103136

・LGWAN問題
概要はこちら
行政システムをインターネットから分離したために、パブリッククラウドの利用が進まず、外部サービスとの連携は生まれにくい。

・GovTechの兆し
会津若松市は、行政サービスの利用者DBを民間サービスと共有する(会津若松プラス)ことでサービスの充実化を図る
4919は民間からもデータ集めてオープンデータを育てるという動き
⇒これらの動きを受け、自治体向けアプリマーケットを構想中


2.経産省DX室の取り組み(経済産業省情報プロジェクト室 室長補佐 吉田 泰己さん)

・問題意識
行政サービスと民間サービスのクオリティ差が大きい
→DXでやること
✓国民・事業者にとって便利な行政サービスの実現
✓職員の効率的・効果的な業務の実現

・ユーザー中心の行政サービスへの移行
ユーザー視点でサービスデザイン×ユーザニーズに対応した開発×EBPM
⇒良いUXを提供することでデータを集める→そのデータを元にUXを改善していくというのをやりたい

・経緯
2018年7月にDXオフィス立ち上げ
→行政官はITリテラシーがないので民間のIT人材を登用し推進

・具体的な取り組み
法人デジタルプラットフォーム構想

・法人インフォを作った。他行政データを紐づけたり、API提供したりを進めている
・gBizIDにより、行政サービスへのログインを簡易に。
・補助金フローを改革。jGrants電子化(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai3/siryou3.pdf)

→今年度:中小起業支援プラットフォームの構築
・中小企業個々にパーソナライズされた支援をしたい


・目指す方向性
✓行政サービスが社会に溶け込んだ世界
✓サービスデザイン思考とアーキ思考の両立
✓行政描けるtechを実現するエコシステム


3.制度ナビPJ紹介&デモンストレーション(経済産業省中小企業庁 松原 匠さん)

・体制
中小企業庁+DX室+CFJ+ギルドワークス

・「制度ナビ」とは?
補助金情報を取得できるアプリ
なぜ作ったのか?→中小企業庁でも適切な支援制度を探せる気がしなかったから

・従来、補助金はどのように検索されていたのか?
ガイドブック(通称「茶本」)による検索
ミラサポの施策マップ→最初に地図から検索するけど、地域と国両方の補助金をまとめて探せない
→ただ、改めてユーザーのニーズを言語化すると「お金がもらえればOK」というもの。
→ユーザー目線のアプリ開発をしたいと思い、アジャイル開発をはじめた。

・やってみてよかったこと
インセプションデッキつくって方向性整理
中小企業訪問してUTしてUI改善
機能ごとの深い議論

・直面した3つの制度問題
1)定義問題
中小企業の定義は制度や法律で違う。さらに、創業者や業種、先進的などの単語→ルールブック上は書いてないけど補助金の説明会で分かるものとかがある

2)補助金リテラシー問題
交付要綱が分厚すぎるので読みきれない(80ページくらい)。
ルールも複雑(悪用されないように)。
毎年変わる(※毎年変わるのは「役所として何か新しいものを作らなければ」という使命感もあり)

3)データ問題(1番重要)
アプリの実証に使える補助金制度のデータがなかった。
集めようと思ったら形式とかがバラバラだったり、外部事業者へ委託しているために電子データが役所に存在しないというケースが頻発。


・今後どうしていくのか?
✓行政の中の人が上記問題を意識する
✓利用者側(市民)もこれが不便なことなのだと気付き、訴えていく
→DXの取り組みをキッカケにみんなで変えていきたい


4.民間から見た行政のサービス開発(ギルドワークス株式会社 代表取締役 市谷 聡啓さん)




・出発点
「ミラサポをアジャイル開発でリニューアルしたい」という要望をもらう
→アジャイル開発は銀の弾丸ではない。したがって、アジャイル開発の意義を認識合わせ。経産省側の期待に合っているのか?をすり合わせ
→価値探索をプロジェクト活動に組み込むことに。
→価値探索の結果:ユーザーである中小企業は「その補助金が自分が使えるものか分からない」→探さないUXを志向

・直面した課題=プロダクトの全体感欠如
ミラサポ、制度ナビ、事例ナビという関連する行政サービスが複数あり、それぞれで担当組織が分かれてしまったことでスケジュール不整合

・データの境界は組織の境界問題
支援策のデータ的更新が容易じゃない
データの更新が時間かかりすぎる

⇒結果、サイトは一般公開しないという判断をした
→今後、具体的には3アプリ合同でユーザーテストをやり、改めて価値探索をする。


5.民間による行政サービスのアジャイル開発(株式会社グラファー 代表取締役 石井 大地さん)

200兆円:国内の人件費総額
⇒10兆円:行政手続きに関する業務で企業が負担している人件費=取りに行きたいマーケット
→市民が求める行政サービスを民間で作ればよいという発想で、
・Graffer法人証明書請求
・Grafferフォーム
を提供。最近は、自治体公式の手続きガイドというサービスも提供を始めた。

これらを3.5人で開発しているとのこと。
スピード感がすごい...!
※Grafferさんについては、以前ブログでも取り上げさせていただきました。もしよろしければどうぞ→オープンデータを活用したサービス事例


さいごに。イベント全体を通じて

行政の中の人が具体的な失敗例や課題を話してくださる場はなかなかないので貴重な機会でした。
「自分にぴったりな補助金が見つかる」を実現すべく試行錯誤した過程を赤裸々に話してくださった中小企業庁×ギルドワークスさんの話、テクノロジーをフル活用して市民に使われる手続サービスを作り行政を変えようとしてるグラファーさんの話、どちらも面白かったです。
最後のパネルトークでもありましたが、中の人が行政課題をオープンにしていくことが、民間から何ができるのかを考えるキッカケになるし、他省庁・自治体をオープンにしていくことにもなるはず。
次回以降の継続的な開催を期待しています!


その他(参考までに、当日の様子)

・slido
https://app2.sli.do/event/4uczrmez/live/questions

・twitterハッシュタグ
#GovTechJP


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2019/05/02

「経産省と本気でアジャイル開発をやってみた!制度ナビPJで見えたGovTechのリアルと未来」というCode for Japan主催の講演会が5/14に開催

「経産省と本気でアジャイル開発をやってみた!制度ナビPJで見えたGovTechのリアルと未来」という、Code for Japan主催の講演会が5/14に開催とのことです。

経産省中小企業庁の「制度ナビ」というサービスのアプリ開発で、CfJ×ギルドワークス社が取り組んだ事例を題材に、民間・行政両方の目線から見た行政サービスの開発における現状・課題、そして今後どのように民間事業者と協働していくべきか、という内容のようです。

※イベントページより転載
<開催概要>
日時:5月14日㈫ 19:00-21:30(開場:18:45)
場所:経済産業省本館地下2階講堂
参加費:無料

<タイムテーブル>
19:00-19:10 挨拶&Code for Japan紹介(Code for Japan代表理事 関 治之)
19:10-19:20 経産省DXの取り組み(経済産業省情報プロジェクト室 室長補佐 吉田 泰己氏)
19:20-19:40 制度ナビPJ紹介&デモンストレーション(経済産業省中小企業庁 松原 匠氏)
19:40-19:55 民間から見た行政のサービス開発(ギルドワークス株式会社 代表取締役 市谷 聡啓氏)
19:55-20:10 民間による行政サービスのアジャイル開発(株式会社グラファー 代表取締役 石井 大地氏)
20:10-20:20 休憩
20:20-20:50 パネルトーク①「行政は使いやすいデジタルサービスを作れるのか?」(松原氏、林 大輔氏(経済産業省デジタル化推進マネージャ)、市谷氏)
20:50-21:20 パネルトーク②「民間事業者と考える行政サービスの未来」(吉田氏、平本 健二氏(内閣官房政府CIO上席補佐官/経済産業省CIO補佐官)、石井氏、木村 康宏氏(freee株式会社 執行役員))
21:20-21:30 クロージング


Peatixからの申し込み必須のようですので、興味がある方は申し込みしてみてはいかがでしょうか。

私も参加予定です。
個人的には、経産省の中の人、グラファーさんのお話が聞けるのが楽しみです。

・イベントページ:経産省と本気でアジャイル開発をやってみた!5/14 にGovTechのリアルと未来を考えるイベントを開催 | Code for Japan
・Peatixページ:https://codeforjapan-govtech-20190514.peatix.com/


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2019/02/28

「未来型国家エストニアの挑戦」を読んだ。そして、日本におけるe-Gov予算動向について。

「未来型国家エストニアの挑戦ー電子政府がひらく世界」という本を読んだ。その個人的メモです。

エストニアでは、国民の大半が持つデジタルネームとしてのeIDをベースに各公共サービスはもちろんのこと、登記、納税、選挙投票、学校の教育情報、病院のカルテまでがインターネット上で利用可能、というのは以前読んだWIREDの記事を通じて知っていた。
今回読んだ本は、エストニアにおけるICT推進の取組みが始まった経緯から、いわゆる電子政府としてのサービスのラインナップ、今後のエストニアICT戦略の展望、スタートアップ支援まで広く説明がされており、ざっと知っていたことを改めて知識としてインプットできた感じ。

面白かったのは、下記。
・エストニアのような電子政府がアタリマエになってる国家でさえ、最初はeIDを半ば義務化することでようやく普及までたどり着けた。(フィンランドではエストニアよりも前にeIDの普及を試みたが、実用的な利益がないと判断され失敗した経験から、フィンランドのエンジニアが、エストニアでの導入時に、eIDカードの所持を義務化せよ、と助言していたそう。)
・現在も、エストニアにおいて、130万人のエストニア人口のうち30万人はインターネットを利用できていないし、16-74歳の市民の18%はインターネットを利用する方法が分からない、というデジタルデバイド層は存在するということ。ただ、政府は2020年までにインターネット非利用者の割合を5%に減らすという明確な目標をおいて、ICT教育の徹底に努めていること。
・エストニアのインターネット投票利用率も導入当初の2005-2007頃は1.9%-5.0%程度であったが、直近は30%程度まで普及が進んでいること。

日本もマイナンバー導入が始まって、これから電子政府推進のための投資が増えていくわけだけれど、
・エストニアみたく、官僚にもITベンダーと互角に語れる技術を持つ人が必要だし、縦割り組織を横断できるCIO的な存在が必要
・一度、推進すると決めたら、初年度の効果が悪くても推進しきる。もちろん推進の経緯と目的はきちんと説明が必要。(以前、外務省が「パスポート電子申請」を始めたが導入後3年で133件しか使われず、2005年に廃止した、という話が書かれていた。むっちゃ便利やん!いまあれば絶対使う。)
・バラバラといろんなIDで公共サービスをインターネット化していくのはやめる(eIDはマイナンバーに統一、とか。いまは「ねんきんネット」も「e-Tax」も別IDで開発されてるけど微妙だよなあ、、)
と思った。

なお、直近でいうと、平成31年度予算案で電子政府まわりの予算が増強されてますね。
政府情報システムの集約化等に伴う政府共通プラットフォームの整備、経常統計調査の改善等
① 政府共通プラットフォーム整備等 55.2億円 ⇒ 78.4億円
② 電子政府の総合窓口システム(e-Gov)更改 6.6億円 ⇒ 8.6億円
※参考:https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2019/seifuan31/09.pdf

データ整備関連で今後ますます投資強化されていく流れですね。今後の動向も引き続きウォッチしていきたい。



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2019/02/24

旅館業と飲食業の事業者情報についての開示請求をした話

国や自治体がもつ各種ドキュメント・データを市民が使いやすい形で整備・公開する、という取り組みをプライベートでやっています。
先日Airbnbがプレス発表していた「日本へのご旅行を予定されているゲストの皆様へのサポートについて」を読みました。土壇場で観光庁がとった方針通知は民泊を運営する人たち、利用するユーザー、あるいはAirbnbのようなプラットフォーマーにとってビックリするものだったと推測しますが、一方で、国としても民泊の業者品質を上げていきたいと考えているし、民泊を利用するユーザも自分たちが泊まるところがきちんと許可を受け運営されている場所なのかを知りたいはずだろう、とも思いました。そして、そういえば旅館や民泊の許可届け出がされている業者ってどこに管理されているのか?を知りたくなりました。

せっかくなので、普段の生活の場面のなかで重要そう、かつ運営には特別な許認可が必要な業態について、その事業者の一覧ってどこにどんな形式で公開されているのかを調べてみました。
とりあえず、飲食店、旅館、民泊の東京都内23区について調べてみた結果がこちらです。
[旅館業・飲食業者の一覧 - Google スプレッドシート]
[民泊の事業者の一覧 - Google スプレッドシート]

まず、住宅宿泊事業者の情報は、殆どの自治体で公開されていることがわかりました。世間的な注目度が高いことも関係しているんでしょうか。
※補足ですが、住宅宿泊事業に関連した事業者には、ほかに住宅宿泊管理業、住宅宿泊仲介業というものがあり、これらはそれぞれ国土交通省地方整備局、観光庁の管轄らしい。。

それに対し、飲食店や旅館については殆どの自治体で公開されていないことがわかりました。
公開されている場合も、例えば新宿区と千代田区は旅館業の業者一覧をWebサイトで公開しているけれど、カラムの個数と名称ラインナップが違うことに気づきました。とくに、業者を一意に特定する許可番号がある自治体とそうじゃない自治体がありそう。。

いろいろ気になることはあるものの、事業者の一覧を公開していない自治体へ、事業者の一覧を開示請求してみることにしました。

どうやって請求するの?

自治体によって違うようです。中央官庁とは違い、e-Govでの申請はできませんが、東京都の各自治体共同の電子申請があります。

東京共同電子申請・届出サービス

ただし、江戸川区と千代田区は電子申請ができないみたいです。
一方、各自治体の情報公開請求についてのページを見る(「○○区 情報公開」などとググれば出てきます)と、請求書の雛形と受付方式についての案内があります。窓口・郵送での開示請求は原則可能で、電子メールでの請求書送付も一部の自治体で受け付けているようです。

請求書提出から開示までにどのようなやり取りがあるの?

実際にやってみたときの流れをまとめるとざっくりこんな感じ。
(1)担当者から、請求書に記載の連絡先へ電話がくる
(2)細かい要件のヒアリング(「どういう項目がほしいですか?」とか)
(3)開示決定OKかどうかの検討
(4)開示決定通知
(4)も自治体により違っていて、①電話で連絡、②請求書の住所に通知書が届く、のどちらかであることが多いです。(②の場合電話連絡はないことが多いので、郵便受けを見忘れていて少し焦る)
また、その際にファイルの納品形式についてのやり取りがあり、これも自治体により違ってきます。
・公開手数料の支払い形式:定額小為替の送付or自治体作成納付書による納付
・返送用封筒、切手、CD-Rケース:手数料と合わせて納付し、自治体が用意してくれるケースと、こちらで用意し郵送するケースの2種類あります

どのようなデータを開示してもらえるの?

施設名称、住所、電話番号、その施設の営業者名(≒社名)、代表者名、営業者住所、種別(旅館の場合、旅館/ホテル/簡易宿所/下宿など)、許可日、許可番号を一覧化したものを開示してもらえます。
ただ、項目名称が自治体によって違っていたり、住所項目の切り方が違っているので、読み解くにはひと手間必要そうです。
例)新宿区、中央区、世田谷区それぞれから開示された旅館業の一覧(キャプチャは開示結果から抜粋)
・新宿区
・中央区
・世田谷区

開示請求をしてみて分かったこと

・たとえば、食品営業許可の許可番号の形式は「<申請年度><自治体略称>保生食許第xx号」。<申請年度>のところは、年度だから4月1日-3月31日で決まる。平成29年5月20日なら29、平成30年1月19日も29というもの。<自治体略称>は千代田区の場合「千千」が入る。第xx号のところの表示形式は11の場合は0011号とかじゃなくて11号が正解。ただし、この開示請求を担当してくれた千代田区保健所の方が教えてくださったのですが、第xx号に0つけるかどうかは行政区の管理に任されてるらしくて、区によりマチマチとのことです。さらに、本来「<申請年度>千千保生食許第xx号」という形式で許可番号を出力できればいいのだけれど、千代田区の食品営業許可事業者を管理するシステムがあり、その仕様上、数字の部分のみ入力・管理されているそう。(他のところは自明といえば自明だけどね。。。)

・請求するFMTを指定しないと、紙で出力されてしまうこともあります。中央区へ開示請求したときに、ほしい形式を伝えなかったために、紙に印刷されたものをもらいました。データでほしい場合が殆どだと思うが、認識齟齬がないよう、そこはきちんと伝えるほうがよいと思いました。

・一方、情報公開条例により、こちらで指定した形式での開示ができない場合もあるそうです。
例えば、新宿区の場合、
情報公開条例12条1項(2):
電磁的記録 当該請求公文書の種別による固有の性質を考慮した上で、公開の実施に伴い必要となる機器の整備状況その他の実施機関の情報化の進展状況を総合的に勘案して実施機関が定める方法
を根拠として、
csv形式などは出せず、PDFでの開示なら可能と回答をもらいました。管理システムの仕様上PDFでしか出力できないのと、PDFならOKという判断の背景は、開示後の改竄を防ぐため、とのことでした。(PDFもパースできるので、そもそも自治体が公開しているものを正とする、というスタンスのもとHP公開されているほうがいいのでは...と思いました。)
※参考:新宿区情報公開条例

また、目黒区の場合は、同区情報公開条例(http://www1.g-reiki.net/meguro/reiki_honbun/g111RG00000158.html)により、紙でしか出せないとのことでした。。その結果、400枚弱の開示結果がうちに届きました。。。元々電子データで持ってるものを印刷するのは自治体の方も受け取る側も手間がかかりすぎるのでやめたほうがいいと思いました。。。

さいごに
今回一連の開示請求をした結果、
・許認可がないと運営できない事業者でも、その情報は開示されていないことが多い
・開示請求することは可能だが、そもそも開示するファイル形式がPDFだったり(目黒区に関しては紙…!!( ゚д゚))、データ項目が揃っていないことから、自治体を横断してデータ統合することが難しい
・開示結果はメールなどでもらうことができず、CD-Rケースを送るなど、かなり時間と手間がかかる
ことがわかりました。

こういったデータは自治体内で保有・管理しているものであることがわかったので、本来的にはオンライン開示されているべきであり、そのほうが市民・自治体双方にとり手間削減につながるものかと思います。
ただ、自治体の仕事はこれに限らず多岐にわたるため、市民の要望の多いものから対応しているのかもしれない、と思ったので、「そもそも自治体にはどのような情報公開請求がされているものなのか?」を調べたいと思いました。

次回は、「官庁や自治体にはどのような情報公開請求がされているのかを調べてみた結果」について書きたいと思います。

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2019/02/23

観光庁が民泊事業者をデータベース化し違法物件の排除を始めているそう。23区の民泊の一覧をまとめてみた。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190219/k10011819941000.html

NHKでニュースになっていました。
観光庁が、届け出が適切になされた民泊の物件をデータベース化して住宅宿泊仲介業者と共有することで、違法な物件の排除に取り組むとのこと。

まず、前提知識として。住宅宿泊事業者。住宅宿泊仲介業者とは、それぞれ、

・住宅宿泊事業者=民泊の宿泊場所を提供する企業や個人
・住宅宿泊仲介業者=民泊の宿泊場所を提供したい人と、泊まりたい人をマッチングするサービス運営企業(有名なのがAirBnB)
のことです。
※今回の話とは関係ないですが、住宅宿泊管理業者というのもあり、これは家主不在型の民泊(日本だとこれが多いですよね)の管理をする企業のこと。(ざっくりいうと、アパート・マンションでいうところの管理会社みたいなもん)

昨年Airbnbが発表したプレス(日本へのご旅行を予定されているゲストの皆様へのサポートについて)にもあったように、住宅宿泊仲介業者はサービス上に掲載する民泊が住宅宿泊事業者の許認可を確認することが必要なのかなと想像していたのですが、実態は、一定件数の許認可なし民泊が掲載されてしまっているということみたいですね。。

住宅宿泊事業者は、各都道府県(政令指定都市はその自治体)での許認可が必要であり、許認可を受けた事業者の一覧は各自治体のHPに開示されています。
一方で、各自治体のHPのディレクトリ構造はバラバラなので辿ることは難しく、データ自体もPDFで公開されていることが多く、民間業者がすべての自治体の掲載情報を集計し一覧化するのは現実的ではないですよね。。

今後インバウンドが引き続き盛り上がるときに、民泊の質を高めるために観光庁がデータを一元化するというのはとても良い取り組みだと思います。
ただし、このデータベースは市民に対し公開されるわけではなさそうなので、仲介業者がこのデータを活用徹底し、掲載物件の質向上に務めてほしいですね。

これだけでは役に立つかはわかりませんが、東京都23区内の住宅宿泊事業者について、各区が公開している情報を一覧化しました。
もしよかったら参考にしてください。また、目黒区と荒川区についてはオンラインに事業者の一覧が掲載されていないようでした。「ここに載ってるよー!」とかわかれば、@watambo宛にDM・メンションもらえるとうれしいです。更新します!
また、23区以外もまとめている人がいればそれも教えてほしいです。マージして、全国の一覧を作っておきたい。

民泊の事業者の一覧[Google Spreadsheetsへ遷移します]

※住宅宿泊管理業者、住宅宿泊仲介業者は国土交通省、観光庁がサイトで公開しています。こっちもリンク貼っときます。
・建設産業・不動産業:住宅宿泊管理業者登録簿 - 国土交通省
・住宅宿泊仲介業者 その他留意事項 | 民泊制度ポータルサイト「minpaku」(「2.住宅宿泊仲介業者の登録者名簿および民泊を取り扱う旅行業者」以下にリンクがあります)

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2019/02/20

「地域ICTサミット2019」開催!

総務省ではICT(情報通信技術)の活用による地域の課題解決や地域活性化のため、ICT利活用事例募集して「ICT地域活性化大賞」を決めているのですが、こちらの決勝大会が3月8日(金)に開催されるようです。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu06_02000195.html

日時:2019年3月8日(金)12時30分~16時30分(予定)
場所:東京ビッグサイト レセプションホールA(東京都江東区有明3-11-1)[Google Maps]

当日は勝大会進出11団体のプレゼンがある他、福野泰介さん((株)jig.jp取締役会長/総務省地域情報化アドバイザー)の鯖江に関する講演もあるとか。

ちなみに今回の進出団体はこちら。
■北海道石狩振興局、新篠津村、JA新しのつ、ゼロスペック、京セラCS、さくらインターネット(北海道新篠津村)
「IoTを活用した農山漁村の灯油難民防止」

■群馬県前橋市、前橋地区タクシー協議会、(一社)ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構(群馬県前橋市)
「マイナンバーカードを活用した高齢者等への移動支援」

■(一社)WheeLog(東京都町田市)
「みんなでつくるバリアフリーマップ WheeLog!」

■(一社)山中漆器コンソーシアム(石川県加賀市)
「クラウドサービスを利用した山中漆器生産性向上プロジェクト」

■岐阜県中津川市(岐阜県中津川市)
「公共交通オープンデータ“最先端田舎“への挑戦」

■京都府、京都府舞鶴市(京都府、京都府舞鶴市)
「ICT技術を活用した廃棄物処理効率化による資源循環の構築」

■大阪市立中央図書館(大阪府大阪市)
「オープンデータ化した地域資料の利活用を通じて大阪の魅力を発信」

■母子健康手帳データ化推進協議会(大阪府八尾市)
「IoT活用にてこども園における成長への切れ目のない支援事業」

■岡山県倉敷市、(一社)データクレイドル(岡山県倉敷市)
「インテリジェントICT地域実装計画 2018」

■西日本鉄道株式会社、トヨタ自動車株式会社(福岡県福岡市)
「福岡市におけるマルチモーダルモビリティサービス my route の共創」

■沖縄県糸満市、株式会社 KDDIウェブコミュニケーションズ(沖縄県糸満市)
「農作業支援通知IoT「てるちゃん」」


一般参加もできるようなので、興味ある方はぜひどうぞ
https://www1.entryform.jp/r/form.asp?c=ef084c8c6e6eb7a450ac20aff7df169c1103700529


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2019/02/19

デジタル・ガバメント閣僚会議(第3回)で、情報システムコストを政府CIOを中心として一元管理することが決定

オープンデータ、電子政府関連で気になったニュースがあれば、これから配信していこうと思います。

デジタル・ガバメント閣僚会議(第3回)が2/15(金)に開催され、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(「IT総合戦略本部」)のページに資料が更新されていました。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai3/gijisidai.html

今回は
1. マイナンバーカードの普及及びマイナンバーの利活用について
2. 政府情報システムに係る予算・調達の改革について
の2点について議論されており、2では情報システムコストの予算調達から実行までを、政府CIOを中心とするIT室が一元管理するよ、ということが決定しました。

IT室が一元管理する背景としては
・今縦割りで予算獲得が行われている
 →共有&集約ができなくて無駄が多い
 →人材スキルもばらばら
 →クラウド活用をしたスケールメリットを得にくい
・おなじ会社にばかり発注してるケースが散見される
 →競争原理が働かないし最新技術の活用も進まない

あたりのようです。

こちらが資料になるので気になる方はどうぞ。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai3/siryou2.pdf


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2019/01/20

情報公開請求をしてみた

いま、プライベートで、国や公的機関がもつ文書・データを市民が使いやすい形で整備し公開する、という取り組みをしています。この取り組みについても後日ブログにまとめますが、今日はそのきっかけになった「情報公開請求」について書こうと思います。

「情報公開請求」って?

Wikipedia*1によると、「情報公開」とは
国などの公の機関が自らの業務上の記録等を広く一般に開示することである。狭義には公文書を公に開示すること
とあります。
つまり、情報公開請求とは、「国や自治体といった公的機関に対して、業務上作成した文書やデータの開示を求めること」を指します。日本でも2001年に「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(通称「情報公開法」)が施行され、国民の権利として公開請求権を定めています。

情報公開請求をしてみようと思ったきっかけ

平日勤務している会社の業務で、派遣業の免許を持つ企業の一覧を現時点のものと過去時点のものでそれぞれ作成する必要があり、色々調べてみると、厚生労働省が運営している「人材サービス総合サイト」というサイトにたどり着きました。


このサイトを使えば、少なくとも現時点で「労働者派遣事業」「特定派遣事業」の許可届出がされている企業を検索できそう、住所や電話番号もわかりそうだと思い、触ってみたのですが、全件データを一括ダウンロードする機能がないので、このサイトの情報から派遣業の免許を持つ企業の一覧をつくるためには、スクレイピングによりデータを取得する必要があることに気づきました。
労働者派遣事業の企業は全部で3万件超。全件取得するとなると、それなりのアクセス数になる。。ひょっとしたら、運営元の厚生省の担当者に相談したらデータもらえるのでは?と着想し、厚生省へ情報公開請求をしてみようと思いつきました。

e-Gov

中央官庁の情報公開請求は、所定の書類を記入し窓口で行う方法と、オンライン申請する方法があります。
オンライン申請は「e-Gov(イーガブ)」というサイトがあり、電子申請による情報公開請求が可能です。


情報公開請求

上図の赤枠のところから辿れるページから、厚生省の行政文書の開示請求の申請ページを探して、こんな請求をしてみました*2。

請求したのは、
厚生労働省職業安定局が運営する「人材サービス総合サイト」に掲載・表示されている労働者派遣事業、職業紹介事業の許可・届出事業所の「事業者詳細」の全情報を電子データで開示請求します。※「電子データ」のファイル形式は「csv」を希望します。
という内容。

数日たってから、厚生省の担当課である職業安定局受給調査事業課からお電話がきました。
「どういうものを請求されたのかわからないので詳しく聞きたい」とのことだったので、改めて経緯なども含めてご説明したところ、
・人材サービス総合サイトはベンダーに運営を委託している
・毎月、新規追加された事業者、届出内容の変更があった事業者、派遣業をやめる事業者の一覧をベンダーへ送付しているが、送付後その文書(データ)は削除している
・厚生省では全情報の電子データ(=ソースデータ(csv等による)のすべて)を取得しておらず保有もしていない
・したがって、請求した文書は「不開示」
という回答をもらいました。

え、、、業務を委託しているのであれば、委託先で管理しているデータは行政文書になりうるし、そもそも管理責任があるのでは?と思ったのですが、結局以下のような不開示結果通知がきました。


不開示とした理由は事務処理上取得した事実はなく、実際に保有していないためとのこと。

したがって結論は、現時点の派遣会社の一覧は人材サービス総合サイトから(スクレイピングなりで)収集するしかない、、、と。
後日顧問をしてもらっている行政書士さんにこの話をしてみたところ、
「情報公開法第2条第2項には
この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。
とあり、「保有」に関しては公文書の現状を前提とするものなので、「その情報を抽出して開示する責任は行政側にはない」ということになる」とのこと。
要するに「人材サービス総合サイト」で検索したら載ってるんやから、それ見てちょ、ということか。。

今後

ただ、
(1)過去時点で派遣業の許可を持っていた事業者の一覧はオンライン公開されていないが、データ開示してもらうことはできるのか?
(2)オンラインに公開されていない、国や自治体への届出が必要な事業の場合はデータを開示してもらえるのか?
という疑問が新たにわいてきました。
(2)について調べてみると、食品営業許可や旅館業の許可は地方自治体が出しているが、その自治体の許可のもと出店している飲食店や旅館の事業者情報って公開されていないことがわかったので、これについてデータ開示の請求してみようと思い立ちました。

というわけで、次回は自治体に飲食店や旅館業の一覧を開示請求した話について書きます。

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*1: 情報公開[Wikipedia]
*2: 余談だが、e-Govの電子申請はWindowsでしか実施できない。Macユーザーにはツライ