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2019/05/06

オープンデータを活用したサービス事例

プライベートで、国や自治体のデータを市民や民間事業者が使いやすいよう公開していく取り組みをしています。
今日は、オープンデータを活用したサービス事例についてまとめてみようと思います。

目次


1.税金はどこへ行った
2.くらしのてつづき
3.5374(ごみなし)神戸版
4.TAMA Data Visualization [たましん地域経済研究所]
5.GEEO
6.ZAIM
7.WheeLog!
8.(番外編)イーオのごみ分別案内


税金はどこへ行った



・URL:http://spending.jp/
・地域:各地
・概要:
各自治体が公表している予算に関するオープンデータを活用して、個人の税金の一日あたりの支出額を示しています。
私たちは本来であれば支払った税金で望む公共サービスを受ける権利があります。そのためには税金の使われ方を知る事が必要ですが、簡単に知る術がありません。イギリスのWhere Does My Money Go? を参考に、有志によって立ち上げられ、 現在は、多くの有志の人の手によりサイトが立ち上がっています。
・運営:Open Knowledge Foundation Japan


くらしのてつづき



・URL:https://ttzk.graffer.jp/
・地域:各地
・概要:
各自治体のホームページに掲載されている転出入、結婚・出産といった手続きの仕方を自治体をまたいで公開しているサービス。サイト上で質問に答えていくだけで自治体へ提出できる書類を簡単に作成することができます。たとえば戸籍謄本などは、結婚とか数少ないライフイベントでしか使わないものなので発行の方法を知らない人が多いと思いますが、「くらしのてつづき」を見れば手続きの概要とオンライン完結で完了、というのはとてもベンリだとおもいます。
・運営:株式会社グラファー


5374(ごみなし)神戸版


・URL:http://5374.opendatalab.org/
・地域:神戸
・概要:
ごみの分別や出し方等については市民からの問い合わせも多く、市民、行政双方にとって負担に⇒神戸市環境局と協働によりCode for kanazawaが開発したごみ分別アプリ「5374」の神戸版を作製。市が抱えていたごみの分別情報等について公開を進め、民間活力の活用による課題解決を促進。パソコン・スマートフォン・タブレットなどから、地域の収集日、ごみ分別検索などを簡単・手軽に確認できる
・運営:NPO法人コミュニティリンク


TAMA Data Visualization [たましん地域経済研究所]




・URL:https://www.web-tamashin.jp/rire/tdv/
・地域:多摩地域
・概要:
多摩地域や首都圏の様々なデータを可視化し、簡単な操作でグラフや地図上にデータを表示するアプリケーション。いわゆるご当地版RESAS。多摩地域30市町村をひとつの都道府県に見立てたときの多摩の実力を様々な統計データから比較簡単な操作で、多摩地域の特徴や強み、課題などを容易に把握できる。※RESASアプリコンテスト第2回最優秀賞。
・運営:たましん地域経済研究所


GEEO




・URL:https://geeo.otani.co/JPN/
・地域:全国
・概要:
「人口や住宅・土地に関する公的統計」をオープンデータとして活用して、不動産販売価格の予測サービスを提供
・運営:株式会社おたに


ZAIM



・URL:https://zaim.net/
・地域:全国
・概要:
自分が住む地域の医療費控除や給付金制度を知ることができる家計簿アプリ。自治体によって異なる給付金データを集約し、ユーザー情報と照合することで、国や地方自治体からの補助金・給付金の情報を提供。
・運営:株式会社Zaim


WheeLog!



・URL:https://www.wheelog.com/hp/

・地域:全国
・概要:
一次データにオープンデータを利用し、さらにユーザー参加で内容を育てているケース。アプリを起動して車いすで走行すると、GPSでルートを記録するため、車いすが利用できるルートを共有できる。投稿機能もあり、バリアフリー情報や写真なども共有できるユーザー参加型のサービス
・運営:一般社団法人WheeLog


(番外編)イーオのごみ分別案内



・URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/shigen/sub-shimin/study-event/chatbot.html
・地域:横浜市
・概要:
※オープンデータではないがデータを活用した市民利便性向上の一例。
燃やすごみに資源物が約15%混入、年間14万人の転入者のいる横浜市で不適正排出が地域課題に。「行政のデータ」×「民間企業のAI技術」により会話形式でごみの分別案内を行うサービスを提供。平成29年度の利用数216万件のうち、コールセンター営業時間外(21時~翌8時)の利用者数が約3割と多様化するライフスタイルへの対応が可能に。
・運営:横浜市循環資源局・NTTドコモ(共同実証実験)


もちろん他にも色々なオープンデータ活用サービスはあるので、また後日他の事例もまとめてみようと思います。

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2019/03/30

東京都オープンデータアプリコンテストの作品発表会に行ってきました

先日ブログでも書いた「東京都オープンデータアプリコンテスト」の作品発表会が3/24(日)にあり、観覧してきました。

出場作品は以下。
1.スポーツイベントカレンダー(株式会社ジョルテ)
カレンダーアプリのジョルテに東京都のオープンデータからスポーツイベントを収集し、予定として登録するというもの。

2.ruprun!(犬伏さん・海老澤さん)
港区など施設情報のオープンデータを活用し、ランニングコースの提案をしてくれるアプリ。銭湯に寄りたい・何キロ走りたいとかを入力するとそれに合致したランコースを提案。

3.パパママ向けに乳幼児向け公園をレコメンドするアプリ「こうえんしょうかい」(NPO法人そとぼーよ、品川区子供未来子供支援課、立正大学)
品川区のオープンデータ(公園の施設一覧と住所)に、立正大学経済学部の学生がフィールド調査で撮影した公園写真、品川区内の子育て支援団体による説明文もつなげ、アプリで見られるようにしたもの。

4.Ariake Tennis VR(唐鎌さん)
有明コロシアムの予定図面を使って、有明コロシアムでテニスができるVRアプリをつくった。DayDream対応。都内のテニス関連施設一覧も活用。
スティックの加速度センサーを活用し、当たり判定。展示されていたので休憩時間中に遊んでみたんですが、フォアハンドは割と感覚通りに当たって面白かったです。

5.リンククロスアルク(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社)
全国の散歩コースをオープンデータを活用して作成し、アプリ上で見られるようにしている。TOKYO WALKING MAPに各市区町村がアップしているウォーキングコース([トーキョーウォーキングマップ](http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/walkmap/))を掲載。


各作品の発表後は、「今後求められるオープンデータの活用とは?〜2020年とその後を見据えて〜」と題しトークセッションがありました。
登壇者はこんなかんじ。
・野川春夫さん(順天堂大学大学院)
・及川卓也さん(元Google)
・村上文洋さん(三菱総研)
・矢野りんさん(Simeji UXデザイナー)

今日の感想としては
矢野さんが「公開されているオープンデータの課題を出すというよりはなんとかデータをこねくり回して使うという印象を受けた。もっと開発者としてデータフォーマットの課題を提起してもよいのでは?」と仰っていたのが印象的でした。

また、審査員が考えるオープンデータの好活用事例として、
カーリル(全国の図書館で借りられている書籍、蔵書の検索)
給食ナビ(給食献立情報の開示と、晩ごはんの献立を栄養バランスから提案)
Coaido119
などが紹介されていました。

さいごに、今後オープンデータを公開していく自治体へ望むこととして、
・サービスがエンドユーザーに使われて、それに載せるためにはこのFMTのデータが必要だよというのを他自治体にも伝える
・都道府県に旗を振ってもらう
・自治体の中の人が、自分で使ってみる(自分たちが公開しているデータが何に役立つのか、あるいは出す上でどういう点が課題なのかが肌感で分かる)
という話が出ていました。

最後の「サービスがエンドユーザーに使われて、それに載せるためにはこのFMTのデータが必要だよというのを他自治体にも伝える」は我々市民(サービス運営者側)も意識しておくべきことだなと思っていて、

そもそも行政が保有するデータはとても有益なものだが、中の人が活用する機会はあまりない(管理しているに過ぎない)
⇒市民が「こういう形式でこんなデータがほしい」という要望を上げても、それに対応する便益を中の人はわからない
⇒一方で、あるサービスがあり、一定程度のユーザーが使っているという事実は、データの要望に対する対応をする稟議を自治体内でも上げやすい
⇒よって、サービス側もエンドユーザーへ価値を提供した上で、その価値提供のためにデータが必要、という論で要望を上げたほうがよい


と考えています。


普段あまりオープンデータ周りのイベントには参加したことがなかったので、最後のトークセッションで出た事例など勉強になったことは色々ありました。
また機会があれば参加しようと思います。

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2019/02/27

3月24日(日)、東京都オープンデータアプリコンテストの作品発表会が開催予定!

東京都オープンデータアプリコンテストは「オープンデータの取組の浸透とその利用促進を図り、官民連携による地域課題の解決を推進すること」を目的としたイベント。
その作品発表会が3月24日(日)に開催とのこと。

概要は以下。
(1)日時  平成31年3月24日(日)14時~17時

(2)会場  東京国際フォーラム ホールB5(東京都千代田区丸の内3-5-1)

(3)プログラム内容【予定】
ア 作品発表(プレゼンテーション)
選出作品の製作者による作品紹介のプレゼンテーションです。
持ち時間は、1作品当たり10分となります。
(製作者による説明7分+審査員による質疑3分)
説明資料は、応募時に提出している企画書がベースになります。
イ 表彰式
審査の結果、選出された作品の中から、それぞれ以下の賞(賞状・副賞)を贈呈します。

公式サイトはこちら
僕も(発表を見る側として)参加予定です。

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2019/02/26

鈴木亘著「経済学者、日本の最貧困地域に挑む」を読んだ

鈴木亘著「経済学者、日本の最貧困地域に挑む ーあいりん改革 3年8ヵ月の全記録」を読みました。
鈴木先生は、社会福祉を専門とする学習院大学の経済学者だそうです。

鈴木先生の本を読んだのはこれが初めてなのですが、タイトルを見てなんとなく興味が湧き、読んでみました。

大阪市内、JR新今宮駅近くに「あいりん地区」というエリアがあります。
1泊1000円台の簡易な宿所、日本最大規模の寄せ場(日雇い労働の紹介所のようなもの)があり、ホームレス向けに炊き出しが毎日行われる。

この本は、そんなあいりん地区がある大阪市西成区において、当時の市長・橋下徹さんからの依頼を受け、西成特区構想の特別顧問を務めることになった鈴木先生による、あいりん地区の現状と西成特区構想の具体施策の実行プロセスが語られた本です。

鈴木先生はあくまで経済学者として、経済学の見地から西成区に何をどこまでするべきかを考える。例えば、
・ホームレスが増え続けることで、公園や道路などの公共財を他の住民が使えないなどの外部不経済が発生するよね→外部性の解消をしよう
・メディアの偏向報道により西成区はイメージが悪く、またそれにより優秀な学生が外部の学校に進学するなどの逆選択が発生→統計的差別により負のスパイラルが起こるよね→スーパースクールなどの設立により優秀な学生が集まるなどのシグナリングを生み出せばよいのでは?
・大きな改革は行政の部局横断で進めることになるが、部局横断の調整業務は言わば公共財なので、フリーライド問題が発生し、結局そんな改革が進まない…→組織再編は時間もコストもかかるから、特別顧問のような立場が全体を見るほうがよい
など。

その一方で、地域住民との合意形成が大事であり、いかに地域を巻き込むか?だとか、社会活動家や、国・府・市・区、その中の部局といった様々な利害関係を持つ行政を動かすための動機設計など、実行(Execution)に重きを置いて動くその経緯が細かく語られていて、「まち」を変える・動かすには「きめ細やかな泥くささ」が必要なんやなーと感じたし、これをやってのけた鈴木先生の情熱と行動力に尊敬の念を抱かざるを得ませんでした。

本のなかに、竹中平蔵さんの言葉を借りて、「センターピンを探せ」という表現が何度か出てきていて、
・課題を構造的に整理し、何に取り組むことでゴールに向けて大きく前進できるかを考えること
・ただ、それだけでは、たとえ、打ち手を打っても何も変わらず、打ち手により生み出される結果の連鎖が確実に連鎖するために、ステークホルダーの洗い出しと利害関係を正しく把握し、合意形成を図ること(そして時には理想と異なる落とし所を探ることも重要)
ということが、まさに「センターピンを探せ」ということなのかな、と思いました。

個人的にも、経済学者が難しい社会課題に対し、「中の人」として取り組んでいる事例が載っている本って意外と読んだことがなく、実践的な経済学本としてもかなり面白かったです。

橋下市長退任後、鈴木先生も特別顧問を離任されたそうですが、その後も改革は少しずつ進んでいるようで、どこかのタイミングで西成区へ遊びに行ってみようと思います。
また、鈴木先生は最近「待機児童問題」にも取り組んでいるそうで、その取組みも書籍化されています。こちらも読んでみてまた感想書こうかな。




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